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大阪浪華錫器(大阪府)

おおさかなにわすずき【伝統的工芸品】


[大阪浪華錫器(大阪府)]
錫の器が広く一般に使用され始めたのは江戸時代とされるが、このころ既に大阪では錫器の製造・販売が行われていた。錫は非常に柔らかい金属であるために機械加工が難しく、ほとんどの工程を手作業によって製作するが、鋳造を行い、それをコケシ削りのようにろくろ挽きにより研磨・成形する。また、錫器はイオン効果が高いことから、酒をまろやかにおいしくする作用があるほか、ろくろ挽きにより蓋の嵌合性の良さで防湿性に優れることから、茶葉を新鮮に保つ作用があるといわれる。酒器や茶器として重用されるのはそのためである。ほかにも、独自の風合いを生かした銘々皿や朱肉入れ、花瓶などがある。