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源氏物語

げんじものがたり


[源氏物語]
平安中期の長編物語で、800首弱の和歌を含む典型的な王朝物語。54帖。紫式部作とされる。1001年以後の起筆とされるが、成立年未詳。主人公光源氏の愛の遍歴と栄華を描き、やがて過去の罪の報いを知り苦悩の生涯を終える、幻までの前半と、匂宮・紅梅・竹河をつなぎとして、橋姫以下の、罪の子薫(かおる)を主人公にした暗い愛の世界を描いた宇治十帖とよばれる後半から成る。仏教的宿世(すくせ)観を基底に、平安貴族の憂愁が描かれて、後世の文芸に与えた影響も多大。