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宗（対馬）

そう【大名】


[宗（対馬）]
【本拠地】対馬国
【家祖】宗助（資）国
【本姓】桓武平氏で平知盛の子・知宗の子孫と称すが、実際は対馬の在庁官人・惟宗氏の出で、略して一文字の氏に改めたとされる。
【略歴】鎌倉時代、少弐氏の命で対馬国の在庁官人・阿比留氏を滅ぼし、対馬守護代となったという。元寇の際には、国境防衛の任につき、当主・助国が討ち死。南北朝時代、初め南朝に属したが、のち九州に下向した北朝方の今川貞世に従い、少弐氏の守護代を経て、守護に昇格、以後世襲する。室町時代、貞盛は朝鮮と嘉吉条約を結び、それ以後日朝貿易を独占するようになり、対馬島内の通交を支配して、宗氏本宗家の地位を確立。戦国時代、九州本土進出を目指したが難航。義智の時、豊臣秀吉に臣従して本領を安堵され、文禄・慶長の役では日本軍の先頭に立って活躍、また朝鮮との外交折衝役をつとめる。関ヶ原の戦いでは西軍に属したが、朝鮮との国交回復に尽力し、江戸時代、十万石格の家格を得、対馬府中藩の藩主として明治維新まで存続、その間、日朝間の外交官的役割を担った。明治17年、義達（重正）の時に伯爵となり華族に列した。