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淡海国造（ 近江 ）

おうみのくにのみやつこ【国造】


[淡海国造（ 近江 ）]
近淡海（ちかつおうみ）は琵琶湖の古い呼び名で近江の語源ともなっており、遠淡海と区別して近淡海国造とも呼ばれ、琵琶湖西岸の淡海国（現・滋賀県周辺）を支配したとされる。国造本紀（先代旧事本紀）によると、成務天皇（13代）の時代に開化天皇の皇子・彦坐王（ひこいますのみこ、日子坐命）の３世孫である大陀牟夜別（おおたむやわけ）又は大多牟坂王（おおたむさかのみこ）が淡海国造に任じられたとされる。古事記によると天押帯日子命（あめのおしたらしひこのみこと、天足彦国押人命）を祖とする春日氏・小野氏らと同系であり、国造は淡海氏が世襲したとされる。後には琵琶湖東岸の安国造を併合して近江全体を支配したとも言われている。但馬（多遅摩）国造の祖先と同系、倭建系、武内宿禰の子孫・淡海臣と同族、近江臣氏の出身、等と諸説あり、一説によれば志賀の漢人（しかのあやひと）と呼ばれる渡来系氏族であるともされる。