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伊甚国造 ( 上総)

いじむのくにのみやつこ・いじみのくにのみやつこ【国造】


[伊甚国造 ( 上総)]
伊甚(伊自牟・夷隅)国造は伊甚国(現・千葉県夷鴨川・一宮川流域)を支配した国造と言われ、国造本紀(先代旧事本紀)によると成務天皇(13代)の時代に安房(阿波)国造の祖・伊許保止命(いこほとのみこと)の孫である伊己侶止直(いころとのあたい)を国造に定めたことに始まるとされる。上総国の太平洋岸の航海に長けた豪族であり、建比良鳥命を祖とし、春部(春日部)氏が代々国造を世襲したと言われる。日本書紀によると534年、国造・伊甚直稚子は真珠の献上が遅れた罪を逃れるため春日皇后の寝殿に隠れたことで罪が重くなり、免罪のため大和朝廷の直轄地・伊甚屯倉を献上したとある。茂原市長南町にある油殿古墳群・能満寺古墳群は伊甚国造縁の豪族の古墳と考えられている。