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狼狽

ろうばい


[狼狽]
「詩経」にある「狼跋其胡」(狼、その胡（あご）を跋（ふ）む)からで、これは「老狼が自分の垂れ下がった顎の肉を踏んだり、尻尾につまづいて、うろたえて騒ぐ」と解され、「狼跋（ろうばつ）」は「あわてる、うろたえあわてる」の意をもった。のち、この「狼跋（ろうばつ）」の「跋（ハツ、バツ）」を「狽（バイ）」と誤用したとされる。また一説に、「狼（ろう）」も「狽（ばい）」もオオカミの一種で、「狼」は前足が長くて後ろ足が短く、「狽」はその逆で、「狼」と一緒でないと歩けぬという。そこから、「狽」は離れると倒れることから、困る、あわてふためく、うろたえる意が生じたという。