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左利き

ひだりきき


[左利き]
江戸時代、鉱夫が左手に鑿(のみ)を持って働いていたことから、左手を「鑿手(のみて)」といった。そこから、「鑿手」を「飲み手」に掛けて、酒が好きで強いこと。また、その人を「左利き」というようになった。「左党(さとう)(ひだりとう)」ともいう。酒が飲めず、甘い物の好きな人は「右党(うとう)」。ちなみに、弓を持つほうの手の「ゆみて」が音変化した語が、左の手をいう「弓手(ゆんで)」。また、馬上で手綱を取る方の手から、右手を「馬手(めて)」という。左ぎっちょを「ぎっちょ」というが、これは「左器用(ひだりきよう)」が省略・変形した語で、不器用(ぶきよう)が「ぶきっちょ」となった現象と同じ。また、野球でいう左腕投手の「サウスポー(southpaw)」は、「southは南、pawは手の意」で、一説に、大リーグに南部出身の左利き選手が多かったからという。なお、大酒飲みのことを「蟒蛇(うわばみ)」ともいうが、これは巨大な蛇がどんなものも飲み込むことから生じた語。