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愚痴

ぐち


[愚痴]
仏教語。梵語「moha(モーハ)」の訳語で、痴・無明とも訳す。心性が愚かで、真理に暗く無知なことをいう。転じて、言ってもしかたのないことを言って嘆くことの意で一般でも用いられるようになった。「貪欲」「瞋恚(しんい)」とともに三毒の一つとされる。なお、もともとは、くどくどと愚痴をこぼすことをいう「口説く」という語は、その意から転じて、懇願する、祈願するという意で用いられるようになり、とくに異性に対して、自分の思いを受け入れるよう説得することをいうようになった。語源は、くどくどと繰り返していう様を表す擬態語「くだくだ」「くどくど」や形容詞「くどい」の語幹「くど」が動詞化されたとする説、「クチ(口)トク(説)」の意とする説などがある。ちなみに、「くどくど」の転んじた語が、「愚図愚図(ぐずぐず)」とする説もある。