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釘を刺す

くぎをさす


[釘を刺す]
鎌倉時代前の木造建築は、正倉院の校倉造りに代表されるように釘を使わず、材木に柄穴を開けて、そこに別の材木をはめ込んで組み立てられていた。鎌倉時代より、この工法に加え、念の為に釘も打つようになったことから、転じて、念を押すという意味でも使われるようになった。「楔を刺す」ともいう。一説に、釘を使用するようになったのは、江戸中期以降という。なお、「校倉(あぜくら)」の「あぜ」は、物を交差させて組み合わせる意の動詞「あざう(糾ふ)」と同系とする説がある。ちなみに、釘で木と木を打ち付けたように、ぴったりと合うところから生じた語が、あつらえ向きの意の「打って付け」。