修正依頼



阿呆

あほう 


[阿呆]
人をののしるときに用いる言葉で、愚かな人をいう。関西で多く使われる語で、関東では「ばか」、東海地方では「たわけ」などともいう。古くは「阿房」とも書いたことから、秦の始皇帝が阿房の地に大きな宮殿「阿房宮」を建て遊びふけっていたために、楚の項羽に滅ぼされしまったという故事から出たとする説、乳母のことを「阿呆(あほう)」といったことから、乳母をつけておかなくてはならないほどの馬鹿者の意とする説、中国江南地方の方言で「おばかさん」を意味する「アータイ(阿呆)」を日本語読みした「アハウ」が変化したとする説などがある。「呆」は、愚かでぼんやりとした様子をいう語。なお、「おこがましい」の語源となる、愚か、笑うべきことの意の「をこ(尾籠)」が変化して、「あほう」になったとする説もある。この「がましい」は「やかましい」などと同根語で、たいへんうるさいの意の接尾語とされる。