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北原白秋

きたはらはくしゅう


[北原白秋]
石崖に 子ども七人腰かけて 河豚を釣り居り 夕焼小焼

春の鳥 な鳴きそ鳴きそ あかあかと 外の面の草に 日の入る夕べ

草わかば 色鉛筆の 赤き粉の ちるがいとしく 寝て削るなり


                              
待ちぼうけ、待ちぼうけ。
ある日、せっせと、野らかせぎ、
そこへうさぎが飛んで出て、
ころり、ころげた
木のねっこ。

待ちぼうけ、待ちぼうけ。
しめた、これから寝て待とか、
待てばえものは駆けて来る。

うさぎぶつかれ、
木のねっこ。

待ちぼうけ、待ちぼうけ。
きのうくわとり、畑仕事、
きょうはほおづえ、日なたぼこ。
うまい切り株、
木のねっこ。

待ちぼうけ、待ちぼうけ。
きょうはきょうはで、待ちぼうけ。
あすはあすはで森のそと、
うさぎ待ち待ち、
木のねっこ。

待ちぼうけ、待ちぼうけ。
もとは涼しいきび畑、
いまは荒野のほうき草。
寒い北風、
木のねっこ。 (待ちぼうけ)