京うちわ(京都府)

きょううちわ


[京うちわ(京都府)]
日本のうちわは、その形によって中国系、朝鮮系、南方系の三つに大別されるが、京うちわは、南北朝時代に伝わった朝鮮団扇の流れを汲み、細骨を1本ずつ放射状に並べて便面(びんめん・うちわの面)を作り、後から柄をつけた「挿柄(さしえ)」の構造か特徴。重厚な御所うちわ、優美な京うちわの二種があるが、宮廷でも使われた「御所うちわ」は、上質の嵯峨産の竹を使い、柄には漆に金彩といった優美な細工が施され、彩画も日本画のような完成度があるために美術工芸品としても評価されている。