金沢仏壇(石川県)

かなざわぶつだん


[金沢仏壇(石川県)]
石川県金沢市を中心とする地域で製作される仏壇は、17世紀に始まったといわれる。室町時代に蓮如上人(れんにょしょうにん)が広めた浄土真宗の教えが広く信仰されていたことと、加賀藩主によって設けられた細工所から優れた工芸技術者が育ったことによって産地として発展した。加賀蒔絵の伝統を受けた蒔絵の美しさと変色しないことが特色で、金箔をふんだんに使った漆塗りや金工などの伝統工芸の技が結集された絢爛豪華なものが多い。接着剤やクギを使わない「ホゾ組」と呼ばれるはめ込み型式のため、解体掃除が容易なことも特長の一つである。