久留米絣(福岡県)

くるめがすり


[久留米絣(福岡県)]
今から約200年前に、福岡県・久留米の12歳の少女・井上伝によって発明された。伝は、着古した衣類の黒地の表面に付着した斑点を人工的な柄のように感じ、これが後のかすれた趣の織物へと結び付いた。伝のインスピレーションから生まれた絣の技法は、その後、久留米絣の代表的な柄とされる小柄の国武絣や、織物上で絵や文字を自在に表現しようとした絵絣、小絣技法の考案により、やがてほかに類のない特徴的な技術を持った木綿絣産地として発達し、久留米絣という呼称で全国に広まった。