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紫式部

むらさきしきぶ


[紫式部]
979頃～1016頃
平安時代中期の女性作家・歌人で、五十四巻に及ぶ大作、源氏物語の作者。中古三十六歌仙の一人で、女房名を「藤式部」と言ったが、本名は「香子（たかこ）」とも「則子」などという説もあるが定かではない。越後守藤原為時の娘で、幼少のころから、当時の女性に求められる以上の才能で漢文を読みこなしたなど、才女としての逸話が数多く残されている。９９８年ごろ、親子ほども歳の差がある藤原宣孝と結婚して二子をもうけたが間もなく死別し、その後、一条天皇の中宮・彰子に女房兼家庭教師として仕えた。同時期の女房には、歌人として名高い和泉式部や赤染衛門がいるが、「枕草子」の作者、清少納言は、彼女にとっていわば先輩に当たり、相当のライバル意識を燃やしていたことが知られている。正確な没年は不明だが、通説では１０１２年～１０１６年の間であろうとされている。