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坪内逍遥

つぼうちしょうよう


[坪内逍遥]
1859～1935
美濃国加茂郡太田宿（現・岐阜県美濃加茂市）出身で、明治時代に活躍した小説家・評論家・翻訳家・劇作家。本名は雄蔵。旧制愛知県立第一中学校を経て東京帝国大学（現・東京大学）を卒業し、東京専門学校（現・早稲田大学）の教授を務めた。２６歳のときの評論「小説神髄」で「小説はまず人情を書くべきで、世態風俗の描写がこれに次ぐ」と論じ、小説「当世書生気質」ではそれを実践したが、彼は、この心理的写実主義によって日本の近代文学の誕生に大きく貢献した。また、小説のほかに戯曲や歌舞伎の新作を手がけるなど、演劇の近代化に果たした役割も大きい。早稲田大学構内にある演劇博物館は、彼のシェークスピア全訳の偉業を記念して建設されたものである。