日蓮
にちれん
[日蓮]
1222~1282
法華系諸教派が宗祖とする鎌倉時代の僧。安房国長狭郡(現・千葉県鴨川市)生まれで、父は三国太夫重忠と伝えられているが、日蓮本人が「本尊問答抄」で「海人が子なり」と述べていることから、実際には漁民の出であったとも考えられている。1238年に出家して比叡山や高野山で修行に励み、すべての仏教典を読破したという。その結果「法華経」こそが釈迦の本懐であるとの結論を得て、「南無妙法蓮華経」と唱えることを第一として布教を始めた。同時に、法華経以外の他宗派を批判する辻説法を始め、1260年には正法たる法華経を信仰しなければ災害に見舞われると説いた「立正安国論」を時の幕府に送りつける。その後も幕府に対する建白を続けた結果、1261年には伊豆国(現・静岡県伊東市)へ流罪され、以後他宗派からの襲撃や幕府による迫害を受けながら布教活動を続けた。1271年には再び佐渡へ流されるが、蒙古来襲という災害が国に及ぼうとする情勢が発生して1274年の春に赦免され、幕府に呼び出されて来襲の有無の予見を求められたりした。日蓮は、佐渡流刑の期間中に末法の時代に即した「法華曼荼羅」を完成させたが、この法華曼荼羅が後の世の人々に大きな影響を与えることになる。1282年10月13日、61歳で没したが、死去の際、晩秋であったにもかかわらず桜の花が咲いたと伝えられることから、日蓮門下の諸派ではお会式には仏前に桜花を供えるようになったという。死後に、皇室から日蓮大菩薩と立正大師の号を追贈された。
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