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東郷平八郎

とうごうへいはちろう


[東郷平八郎]
1848~1934
明治・大正期の海軍軍人(元帥)で、日露戦争における日本海海戦で、当時の常識を無視した丁字戦法でロシア海軍を破り、世界の注目を集めた。薩摩藩士・東郷吉左衛門の五男として生まれ、成人すると薩英戦争に従軍したのを手始めに、戊辰戦争、阿波沖海戦、函館戦争、宮古湾海戦などを経験した。大政奉還で明治の世になると、海軍士官としてイギリスに留学。日清戦争で活躍した後、舞鶴鎮守府の初代司令官に就任するが、このとき、水兵たちの栄養補給のために考え出したのが「肉じゃが」であるといわれている。1904年からの日露戦争では作戦全般を指揮し、日本海海戦では強大な国力のロシア艦隊を壊滅させて世界中を驚かせたが、その独特の戦法は「トーゴーターン」と呼ばれて各国の海軍にもてはやされた。なかでも、ロシアを共通の敵としていたトルコやポーランドでは自国の勝利のように喜び、この年に生まれた両国の子供たちのなかには「トーゴー」と名づけられた者も少なくなかった、という逸話も残されている。1934年、87歳で死去して国葬が行われると、イギリス・アメリカ・フランス・オランダ・イタリア・中国など各国の艦船が東京を目指して出港し、号砲を定刻に発砲して弔意を示したといわれる。