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聖武天皇

しょうむてんのう


[聖武天皇]
701~756
奈良時代に文武天皇の第一皇子として生まれ、724年に第45代天皇として即位しました。このころ、天災や疫病が多発したことから仏教を深くようになり、仏教の教えの力によって国家を治めようとしました。741年には、各地に国分寺や国分尼寺を建てることを命じる詔を発しました。また、都の奈良に東大寺を建立して大仏を造るなどしましたから、仏教を中心とした美術や工芸が発達し、唐の文化の影響を受けた天平文化を現出させました。都を恭仁京(京都府山城郡)、難波京(大阪市)、紫香楽宮(滋賀県甲賀郡)と点々と移しましたが、都の移転による重税で世が乱れ、耕されないままの荒れ地が多く出ました。そのため、公地公民制という概念を突き崩し、平民のために墾田永年私財法を制定しました。これにより、律令制の根幹の一部が崩れることになりました。没後、光明皇后が大仏にささげた天皇の遺品が、校倉造りで正倉院に宝物として今日も保存されています。