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後醍醐天皇

ごだいごてんのう


[後醍醐天皇]
1288~1339
第96代天皇。後宇多天皇の第2皇子で花園天皇の後を受けて即位しました。院政を廃止して天皇の親政に戻し、新しい人材を登用するとか記録書を復活するなどしました。朝廷の勢力を回復して政治の実権を武士から取り戻そうと考え、北条高時の悪政による幕府の衰退に乗じて幕府を倒そうと兵を起こしましたが、二度とも失敗して隠岐に流されました。その後、足利尊氏や楠木正成、新田義貞らが北条氏を討って幕府が滅んだために京都へ戻り、天皇中心の公家政治(建武の新政)を開始しました。しかし、儒教的政治思想に基づく非現実的な政治であったために、それに不満を持つ武士が増大して建武の新政は行き詰まり、武家政治の再興を企てた尊氏に背かれて吉野(奈良県)に逃がれました。後醍醐天皇はこの地に朝廷を置きましたが、一方で尊氏も京都で天皇を擁立しましたから、ここに、吉野の南朝と京都の北朝とに分かれる、いわゆる南北朝と呼ばれる対立の時代になりました。後醍醐天皇は、南朝劣勢のうちに京都に帰れることなく没しました。