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井深大

いぶかまさる


[井深大]
1908~1997
ソニーの創業者として世界的にも名を知られた、戦後日本を代表する実業家。古河鉱業日光製銅所の技師であった井深甫の長男として栃木県日光市に生まれ、早稲田大学理工学部を卒業。学生時代の「走るネオン」という製品がパリ万国博覧会で金賞を獲得したことがあるが、戦時中の熱線誘導兵器開発に携わっているころ、後にソニーの共同創業者となる盛田昭夫と知り合う。1946年、ソニーの前身である東京通信工業(資本金19万円・社員20数人)を立ち上げ、井深が技術を、盛田が営業を担当した。新しい独自技術の開発にチャレンジし、消費者の生活を豊かで便利にする新商品の提供を経営方針の基本にすえて、1950年のテープレコーダーを初め、1955年のトランジスタラジオ、1960年のトランジスタテレビ、1965年の家庭用テープレコーダー発売と、多くの日本初、世界初という革新的な商品を世に送り出し、現在の電子立国日本の基礎を築いた。業績が、戦後日本経済の奇跡的な復興と共に伸びるにつれて、1958年には社名を現在のソニーと改称してブランド名と社名を統一し、世界的な大企業として成長していった。1997年12月19日、急性心不全のために89歳で世を去ったが、その功績に対して、生前・没後を通じて勲一等旭日大綬章、文化功労者、文化勲章、勲一等旭日桐花大綬章などが贈られた。