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新井白石

あらいはくせき


[新井白石]
1657~1725
江戸時代中期の儒学者。江戸に生まれ、家が貧しかったので苦労して勉学に励みました。木下順庵に朱子学を学んで和漢洋の知識を広く吸収し、将軍徳川家宣に仕えて幕府政治に積極的に発言しました。貨幣の改良や貿易の制限などによって財政を立て直したり、悪名高い「生類憐れみの令」を廃止したり、朝鮮使節の簡略化、閑院宮家の創立など多方面の制度改革を行う一方、儀式を重んじて元禄の政治、風俗の乱れを正しました。こうしたことから、この時代の政治を「正徳の治」といいます。白石は、もちろん学問にも優れ、「折たく柴の記」や「西洋紀聞」など歴史書、言語、地理の著者でもあり、後の洋学勃興のきっかけをつくりました。